立秋祭01

暦の上では秋、すなわち立秋でありますが、旧暦で行って

いたものを新暦で行うと随分季節感が違うものですね、

連日猛暑が続く中、立秋と言われてもとても体がついて

いけませんですよ。

暦というのは人間の都合で替えられてしまうので、

この暑さの中で立秋祭といのもなんだか無理がありは

しませんかね、

立秋祭02

それでも、日本人には季節のけじめというものがないと

何をしていいのか判らなくなってしまうので、

たとえ大汗をかいていても、

「本日より秋です」

と念を押されるとその気になってくるから不思議ですね。

暦の上では「立秋」です、今年も立秋祭を行う鎌倉へ

やってまいりました。

立秋祭03

昨日は夏越祭、

立秋の前日に行うのが理屈に合っているいるわけで、

さて本日より秋としてけじめをつけるのが日本人の

生き方なんですね。

今年の 立秋祭は鬼姫様をお誘いしてやってまいりました。

海からの風が吹き抜ける鶴岡八幡宮の境内は思ったほどには

暑くなく、立秋と思えなくもない心地がいたしますね。

境内にずらりと並んだぼんぼりには、今年も様々な想いが

込められておりました。

立秋祭04

思わず クスッ! と笑ってしまうぼんぼり、

文字の中に想いが溢れるぼんぼり、

ずらりと並んだぼんぼりを丁寧に観ていると

いつのまにか宵闇が迫っていた、

巫女さんがひとつひとつのぼんぼりに灯りを点していく、

その微かな灯りの中に浮かび上がるのは幻想だろうか、

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いつのまにか蜩が鳴いている、

「ああ、やっぱり秋がそこまで来ているんだね」

数あるぼんぼりは毎年新しい作品が浮かび上がってくるのです、

しかし、その中に、変わらずに現れるぼんぼりがあるのです、

すっかり宵が濃くなった中に今年も逢うことができました。

あの、パラソルをさした婦人の後ろ姿です、

立秋祭07

何度声を掛けても、決して振り向いてはくれないけれど、

その後ろ姿を見送ることはできましたよ、

やがてその婦人は薄闇の向こうへと姿を消していく、

その後ろ姿に出会えただけでも、幸せな気分になれる、

その後ろ姿をいつまでも見送っていたのでしょうか、

「さあ、行きますよ!」

と、鬼姫様の声に現生に引き戻されたらしい。

立秋祭06

「お腹空きましたね、美味しいモノを御馳走しますから」

と振り向くと、

鬼姫様は、口元に笑みを含んでいたのに眼は笑っていないのですよ、

背筋が凍りついた立秋の宵のことでございます。