「銀座の柳」   作詞:西条八十
          作曲:中山晋平

  植えてうれしい 銀座の柳
  
  江戸の名残りの うすみどり
  
  吹けよ春風 紅傘日傘

  今日もくるくる 人通り

ちょっと歌が古すぎましたかね、

アタシ等昭和育ちには銀座といえば柳の並木が

浮かんでまいります。

しかし、銀座の通りから昭和43年頃に柳が消えてから

まさに

  ♪昔恋しい銀座の柳

になってしまいましたね。

もっとむかしに遡ると、実は銀座にも桜並木があったらしい

のですが、銀座は桜と縁が切れてしまっていたんです。

ところが、桜好きは銀座にだって沢山おられますでしょ、

数寄屋橋交差点の小さな公園に桜を植えてくださったのですよ。

実はその数寄屋橋交差点際に新しいビルがオープンしましてね、

学生時代からこのビルには親しみがありまして、銀座で一番充実した

旭屋書店があり、地下には美味しいラーメン屋、

銀座で案外庶民的な雰囲気が味わえる場所だったのですが、

ビルの建て直しが始まり、どんなビルに変わるのか首を長くして

待ちわびておりました。

3月31日、待ちに待ったオープン、

鬼姫様と一緒に早速訪ねてまいりました。

銀座最大級の大型商業施設「東急プラザ銀座」

昔のマツダビルとは異なり、最先端のショップやレストランは

これぞ銀座という雰囲気を醸し出しておりますな。

もう物欲が無くなってしまった暇人老人が一番気になったのが

屋上からの視界、60年通い続けている銀座を全く新しい角度から

眺められるのです。

なんだか、子供の頃に戻ったように銀座を眺め尽くすのです、

「嗚呼!サクラ!」

満開を迎えた銀座のサクラですよ、

天空に咲いた サクラじゃないですか、

サクラが咲いていなかったら、人込みに恐れをなして

ここまで上がってこなかったでしょうね。

さくら狂いにもう一度気持ちを高ぶらせてくれた

銀座のさくらにそっと拍手を贈っていた桜旅の途中で

ございます。