2010年03月13日(土)
早咲きさくら散歩道
「さくらが咲きそうな陽気ですね」
実際はさくらが咲いていないが温かな早春の日を
こう表現したものですが、そこには
「早くさくらが咲かないかな」
という願望が込められているのですよ。
でも、本当にその温かさにさくらが咲いていると
「何を慌てて咲くのだ!」
と文句のひとつも言いたくなるのです、
(大寒桜)
いつからさくらの早咲きを植えるようになったのでしょうか、
現代の日本人の持っているさくら感というのは、ほとんどが
ソメイヨシノに集約されてしまっておりますので、
パッと咲いて、パッと散るというのがさくらというものだと・・・
ところが、如月の寒風吹きすさむ真冬にさくらを咲かせるという
念の入った品種改良なんてことを始めたものだから、
季節が狂っちまったじゃないですか。
(冬桜)
さくらというのは、昼間の温かさにコートも要らなくなった夕暮れ
その温もりが残ったさくら並木を漫ろ歩くから情緒も
湧いてこようというものじゃないですかね。
その土手のさくら並木へ散歩にやってくると、
どうやら最近植えたらしい早咲きのさくらが満開じゃないですか、
中にはそろそろ散り始めてるさくらまであり、
いくらさくら狂いの暇人だって、寒風に身を晒し、
悴んだ手を擦り擦りのさくら見物たってちっとも気分が
でませんですよ。
(河津桜)
どうもさくらだけは、
誰もいない散歩道でひとり見上げるなんていう見方は
やっぱり面白くないですね。
花見酒に酔っ払って歌のひとつも飛び出すくらいが
やっぱり江戸のさくらには相応しいようで、
早咲きさくらの独り見物なんてものは
御通夜の晩みたいなものですよね。
( 寒緋桜)
早咲きさくらの散歩道、暇人オヤジがよたよた歩いたって
ちっとも絵にはならず、いつものお店でひと休み、
長命寺のさくら餅をぱくり、
花より団子がよろしいようでございます。
何によらず急いてはつまらぬことかいな・・・
(向島堤にて)
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