暦の上ではとおに立秋を迎えておりますのに今年の夏の暑さは格別堪え
ましたな。

そんな暑さを払いのけながら相変わらず旅を続けております。

 日本文化を色濃く残し続けている各地の『お祭』は旅の目的には十分

過ぎる魅力を秘めているのです。

熊谷、取手、江戸崎、沼田と巡って今年も那珂湊の八朔祭に伺いました。

祭りには神仏および祖先をまつる行為(祭祀・祭礼・祭儀)と

美しい衣装や化粧、厚化粧を施して稚児、巫女、手古舞、踊り子、祭囃子、

行列等により氏子が祭礼に参加する風流(ふりゅう)の両方があり、

厳粛な場面と賑やかな場面の二面性を持つことで祭りが成り立っているのですね。

那珂湊の祭りは、神事として那珂湊天満宮御祭禮がその中心にあるのです、

那珂湊天満宮の由来は鎌倉時代にまで遡るといいます。

江戸時代初期、水戸藩二代藩主・徳川光圀公により徳川家康公の江戸城入城記念日

であった八月一日(八朔)を天満宮御祭禮の期間と定められたのです。

その年の「年番」に当たった町内が祭りのすべてを取り仕切り、

獅子、弥勒、風流物の屋台(山車)が祭りをもりあげるのです。

さて、本日は神幸祭(還御祭)、年番町は天神様の梅鉢の御紋入りの羽織・袴姿で

神輿の宮入りを厳粛な雰囲気の中で無事納めるのでした。

2015年 8月 14日 那珂湊天満宮例大祭にて