世の中はいよいよ押し詰まってまいりました。

街を歩けば銀座も六本木も青山も

澁谷、新宿、池袋、何処も此処もクリスマス一色、

どうしてこうクリスマスは人気があるんですかね、

ためしに近所の子供に

「クリスマスって何する日なの?」

て聞いてみると

「サンタさんがプレゼントくれる日」とか

「ケーキ食べる日」

なんてェ答えばかり返ってきますよ。

何だか知らないけどプレゼントもらえる日ということだけが

一人歩きしてるわけで、

まあ、大人も大して変わらない認識ですから仕方ありませんがね。

東京の数ある街の中で、唯一、クリスマスをやらない街があるのを

ご存知ですか。

そうアタシが毎日ほっつき歩いている ア サ ク サ が

その街なんですよ。

師走の声を聞けば街の飾りつけは一気に正月飾りに様変わりする

というわけで、

何処にもサンタクロースの入り込む余地は無いのでありましてね。

12月25日の夜が過ぎると、まるで手品のようにクリスマス飾りから

正月飾りに一夜にして変えてしまう街が多い中で、

師走は何時訪ねたって正月を待つ気分に溢れている浅草は、

ブレがなく、媚を売らない姿勢がいいもんでしてね。

今年も残り10日、

羽子板市、歳の市と少しづつ気分を高めて歳を乗り越えて

新しい歳を迎えるてェわけで、

まあ、子供の時から浅草の歳の暮の過ごし方が

自分が歳を重ねるに従って妙に気分がいいのでありますよ。

ためしに、浅草観音様のお守りをクリスマスプレゼントに

差し上げたことがありましたが、

別段、キリスト様も観音様も文句は言わなかったところをみると

神様、仏様てェのはこころが広いのかもしれませんがね。

いわしの頭も信心 なんてェ言いますでしょ、

あまりのめりこまずに気楽に年の瀬を過ごそう

なんてェくらいが

程よい浅草の師走の過ごし方でございますよ。

それにしても、祭りのような浅草の師走でありますな・・・