毎朝眼を覚ますと窓の外を見上げるのが日課になるほど

上天気が続いておりますな。

人と言うのは朝の天候でその日の気分が決まってしまうようで

つい早起きして朝の散歩に出かけたくなりますよね、

こういう気分の時は仕事場へ行く途中での寄り道に

一番都合のいい場所がご存知 葛飾柴又帝釈天 で

ございますよ。

店の支度を終えた参道には、やはり早起きしたお客さんが

ちらほらと顔を見せておりますよ。

朝の挨拶というのはお天気がいいと声のトーンも上がりますようで、

「オハヨウ! いい天気で気持ちがいいね」

佃煮屋のオヤジさんが白い歯を見せてニッコリ、

振り向くと、今朝の第一陣の団体ご一行様のご登場、

「おお、そこから寅さんが出てきそうだね」

などと口々に話しながら開けたばかりのお団子屋さんを

覗き込む。

山門をくぐると、帝釈天様に御参り、

朝の光を浴びて気持ちがいいですな、

団体さんもニッコリと記念写真に納まると、

空を見上げて深呼吸、

青空とはひとの心までも晴れやかにしてくれるものですよ、

「オハヨウ!」

近所の保育園の子供たちの顔がキラキラ朝日に輝いていますよ。

御参り済ませて参道を戻れば、いつものネコさんがひなたぼっこ、

「オハヨウ、あったかいね」

こちらもしゃがみこんで話しかけていたら、

保育園の童子が

「おじちゃん、ネコとお話できるの」

「おじちゃんはね、長生きしたかネコとお話ができるようになったんだよ」

「ふーん、ぼくも長生きしたらできるの」

「おじさんくらいの歳になったらきっとできるようになるよ」

その童子の後ろで、保母さんがニコリと笑った、

急にがやがやと話し声がする、

そちらを向くと、ネコさんの一団が喧々諤々、

「おじさん、ほんとうにネコ語がわかるのか」

アタシはきっぱり言ってやりました、

「おい、みんあ聞こえるぞ」

するとみんな急に黙ってしまって片手を挙げたまま

固まってしまいましたとさ。