旅の途中

羽生てんのうさま 夏祭り

東京は土砂降りの雨です、

さてと、あの町の祭りは大丈夫だろうか、

天気予報では関東は夕方にかけて大雨の予想を

流しておりますよ、

この雨だって降り続くことはないだろう、行ってみなければ

わかりやしない、これが旅から学んだアタシの予想なんですよ、

東武電車が羽生駅に近づく頃、窓の外は厚い雲に覆われて

おりますが、雨は降っておりませんですよ。

久しぶりに降り立った羽生駅、何度かお訪ねしておりますが

いつも暑さの中のお祭りに、息も絶え絶えになるのですが

今年はこの雨雲のお陰で涼しいじゃないですか、

まずは八雲神社様へ参拝、大通りに出ると心なしかあの大勢の

人波はすくないようですね、やはり天候のせいかもしれません。

今回で四度目の訪問ですが、まだ宮神輿の渡御を見ることが

できませんでした、いつもお仮屋に鎮座されている宮神輿を

見ているだけでしたので実際に担がれている様子を是非見てみたい、

そして、この宮神輿が「おんなてんのうさま」と呼ばれている

ワケは・・・

確か八雲神社の祭神は素盞嗚神、するとこの宮神輿にお乗りに

なられるのは八重垣姫なのですかね とは以前お訪ねした時の

疑問でした、早速プラザ館をお訪ねすると、歴代の神輿が

飾られている中に、東国開拓の祖の天穂日命を祀る下村君の鷲神社

の神輿が飾られておりこんな説明が、

「今から1260年ほど昔、村君地区に巴君太夫という人が住んでおり、

 その巴君太夫のもとへ加須の樋遺川の御室別王の姫君が嫁がれ、

 その姫君が年に一度十二月の初申の日に里帰りをされた、その後

 姫君が亡くなられた後も、「おかえり」というお祭りとして語り

 伝えられています。」

おんな天王さまの由来にどんな関係があるのか、またまた悩ましい

気分でございますな。

プラザ館を出ると、ちょうど神幸祭が始るところ、

先頭は二人の巫女が道を清めながら歩き出しました、

八雲神社大幡の後ろを、猿田彦命(天狗の面は胸前に下げており素顔です)、

続いて稚児役の少年を乗せた太鼓山車、此処にも天狗の面が飾られています。

その後ろには、二頭の獅子頭が続きさらに台座に載せられた 榊、

神が降臨する大切な神木らしく大切にされているのですね、

その後ろは、賽銭箱を担いだ若衆、その警護役でしょうか銀行の半纏を着た

係りが付き添いながら

「お賽銭をおねがいいたします!」

あたしも 金千円也を奉納いたしましたよ、なんだか余所者なのに

お役に立った気分ですな。

そして、最後は行列を見守るように、各町内の氏子代表が続きます。

神幸祭の行列が戻ってくると、いよいよ「おんなてんのうさま」の宮神輿が

上がりました、

こうして宮神輿が上がると一気に気分が高揚してまいりますよ、

さすがに宮神輿の担ぎ手は白半纏と決めているのですね、

四百年近い歴史を持つ祭りは、例大祭の催行をきちんと守っているのですね。

宮神輿渡御が最高潮に達したところで宮入り、

なんどか行きつ戻りつしたあと木の音が入り無事宮入りがつつがなく終わった

ようです、宮神輿はお仮屋に鎮座されました。

今まではここから後の祭りを見せていただいていたというわけですね。

雨に降られずに宮神輿渡御が終わったのは、神様のご加護ということなのかも

しれませんね、

実は本日は他に三箇所祭りが行われているのでして、羽生駅に戻ると次なる

祭りへまいりますか。

羽生夏祭りは市民祭りの形式をもっておりますが、その中に江戸時代から続く

仕来りをきちんと残されていることに感動いたしました。

それにしても、祭りは天候に左右されるものですね、

今年の羽生は涼しくて、アタシも余禄を残して次の祭りに向かうことが

できました。

羽生のみなさまに感謝!感謝!

(2016年7月記す)

Categories: 日々

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2 Comments

  1. 散人様

    ご来羽ありがとうございました。
    夜の町神輿の渡御も雨に降られず
    大変盛り上がりましたよ。

    旭町 神輿担当 むくたろう

    • 旅人 散人

      2016年7月10日 — 10:31 PM

      むくたろう様
      町神輿の渡御は6時からとお聞きし、
      なんとか雨に降られなければと祈って
      おりました、きっとあの独特の神輿振りで
      盛り上がったのでしょうね、
      祭りを持つ町の底力にいつまでも声援を
      送っております。
      感謝!

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