東京よさこいin大塚01

まだアタシが学校出たてで、それも某大企業に

入社しちまったために、

やれ研修だ、やれ言葉使いだ、挨拶の仕方だと

散々洗脳されて、営業に出されたのが

浅草なんですよ。

東京よさこいin大塚02

よりによって三社祭の最中、カバンにカタログ入れて、

一軒一軒訪ね歩くというまったく効率の悪いやり方でね、

「バカヤロウ!今をなんだと思ってやがるのだ、
 
 祭りに仕事の話なんかするんじゃねぇ」

飛び込んだ店のオヤジにいきなり怒鳴られましてね、

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あの時のオヤジさんの一言に、祭りとはなんたるかを

教えられたというわけで、

子供の頃から馴染んでいた浅草人の生き方を

初めて身に沁みて感じた時でしたね。

その大企業もなんだか人間がダンダン小さく固められて

いくような気がしだして、プイと止めちまったのですから、

浅草のオヤジの一言は恐ろしいものでしょ。

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あれがきっかけで、祭りにのめり込んで、日本中の祭りを

行脚する旅を始めちまって半世紀ですよ。

日本の祭りには伝統を重んじる神事に則った祭りがあれば、

人集めの手段としての祭りがあり、日本人の祭り好きは

度が過ぎているんじゃないかと想うことがしばしばありましたな、

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初めて よさこい に接したのは、原宿で最初に

開催された時でした、

それも偶然居合わせたためだったのですから、

熱の入らないのは当たり前で、ただただ大音響で

流れるロック調の激しいリズムで踊る場面で

同じような踊りを見せられ、途中で帰ってしまったのです。

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ある日、やはり偶然居合わせた祭りで、よさこいに出会いましてね、

20年前の時とは別次元の演舞に度肝を抜かれてしまいました。

その構成、オリジナリティ、衣装、踊り、小道具の見事な使いこなし、

場面転換の妙、伝えたい想い、そして物語を紡ぎ出す表現力、

こんなに素晴らしい方向に向かっていたのかと見方が変わって

しまいましたよ。

東京よさこいin大塚07

やっぱり、祭りは生き物なんですね、変化することが当たり前

だったんです、

仕事の帰り、大塚駅前で流れてくる大音響のリズムに足を

止めました。

果たして、よさこいはどのような

紆余曲折を辿りながら続いていくのでしょうか、

笑顔で踊るチームの皆さんを見つめながら、祭りのあり方を

想うのでありますよ。

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