サンスクリット語の最初と最後の言葉であり

生まれてから死ぬまでを表す言葉でもあるらしい、

さて、夫婦の間はどうでしょう、

もしかしたら、最初はなかなか合わなかった呼吸も

5年、10年と経るうちに阿吽の呼吸が合うようになるのですな、

多分、30年くらいは続くかもしれない、

やがて、阿吽の呼吸にズレが生じ始めるのですよ、

それでも、亭主元気で留守 を実践しているうちは

まだ、修復の可能性があるやもしれず などと呑気に

構えていると、相方はとっくに阿吽など蹴散らして

いるのですぞ。

いよいよ仕事生活に終止符を打たれた時、

阿吽はすっかり消えており、

「それではお暇をいただきます」

あーあ、阿吽はほんの束の間のことだったと

気づかされた時はすでに遅し、

「ひとりでどうやって阿吽の呼吸ができるのさ」

世の亭主諸君、阿吽は最後は消えてしまうものと

知るべしですぞ。