古代中国では東西南北を守る神に空想の動物

青龍、朱雀、白虎、玄武、を作り出した。

そして東西南北にそれぞれ季節を組み合わせて、

青春、朱夏、白秋、玄冬という言い方考え出しました。

陰陽五行説に基づく発想は、どうやら古来から

人はどこかでケジメをつける生き方と一致して、

精神的支柱になったのでしょうね。

季節を四つに分けるのは四季のある国では何の違和感も

なく受け入れられるのでしょう、

でも人間には人生の中で生まれた時から少しづつ成長し、

花が咲き始めやがて物事の道理や何が大切なのかを身につけ、

その知りえた知識や経験を世のために役立てたいと思うようになり

気づくと枯れた風情に包まれてあの世へと旅たっていく。

人生も四つに分けてみると判りやすいのですね。

青春、朱夏、白秋、玄冬

さしづめアタシなどは白秋からそろそろ玄冬に足を

突っ込んでいるところですよ。

同じような考え方に古代インドでは、人生を

「学生期」「家住期」「林住期」「遊行期」に分けて

考えたのでしょう。

五木寛之さんは「林住期」こそ人生の最も輝かしい時期だと

書き記しておりますね、

勿論まじめに青春期を過ごして安定した人生を

掴みとることもいい人生かもしれませんが、

悩み、苦しみ、失敗の連続の中から身につけた経験は

やがてモノの見方を深くしてくるのは間違いないことで、

「なるほどそうだったのか」

と納得して判断が出来るようになるのに人間は50年くらい

かかるのですね。

昔は人生50年、その人生の楽しさをやっと判った時には

もう死が待ち受けていたということなのでしょう。

今は人生80年の時代、その深くモノを味わえる50歳からが

本当の人生を味わえるというとても楽しい時代にアタシたちは

生きているということなんですね。

ありがたいことですよ。

さてと、季節は朱夏の真っ只中、

仕事を終えていつもの浅草をふらり、ぶらり。

朱夏などという夏の呼び名を思い出したせいか、やけに朱色が

気になる夕暮散歩でございます。

ちょいと腹ごしらえしてまいりますので 失礼!