高積雲のことを「まだら雲」と呼ぶ、見慣れぬ形の雲に

人は不吉な出来事の前兆ではないかと不安になったりする、

古人たちは

「おい、地震雲じゃないのか」

なんてヒソヒソと話したりする。

まだら模様なんていう言い方をよく使うことがある、

どんな模様なのかはっきり示していないのになんとなく

その模様が浮かんだりする不思議な言葉 それが「まだら」、

記憶が飛び飛びになって繋がらなくなる老人を

イヤな表現ですが まだらボケ なんて曖昧に使ったり

することもありますよ、

この「まだら」という表現は、もしかしたら日本人の白か黒かを

はっきりさせない性格に根ざした言葉なのかもしれませんよね。

急にこんな言葉が浮かんだのは、昨日の真夏のような天候から

一転してまるでやっと春が来たばかりかと思わず身震いする寒さ

のためかもしれません。

曇り空からしとしとと冷たい雨、

降ったと思うと、雨はあがる、

それじゃふらふらするかといつもの町を歩き出すと

再びの雨、

そんな言い方があるかどうかは判らないが、

「なんだか まだら雨みたいだな」

と呟いてみる。

雨に濡れることを極端に恐れる人が多いのは、

あの原発の影響なのでしょうが、

別段、濡れたところがまだらになるわけでもない、

なんとなく身体がまだら模様になるのではないかと

想像してしまう、

いくら風評だといわれても、目に見えないものというのは

ただただ想像力ばかりが倍化されるわけで、雨に濡れたところが

まだらに感じてしまうのかもしれないですね。

そういえば、雨が降ったと思うと止んでしまい、それじゃと

歩き出すと再びの雨、こんな状態を表す言葉とは日本語に

あっただろうか・・・

小糠雨、卯の花腐し、時雨、甘雨、猫毛雨・・・

雨を表す言葉は何でも400以上あるらしいのですが、

その中にも「まだら雨」という雨の名前は見当たらないのです、

雨に濡れて身体がまだら模様になるという意味ではなく、

今日の天候のように、降ったり、止んだり、また降ったりという雨を

「まだら雨」と呼ぼう、

あのこれは私が勝手に名づけて私がひとりで使っている

だけですので、偉い言語学の先生方は真面目に取り上げないで

くださいね、

「そういう愚かな言葉使いが社会を乱すのだ」

なんて云われても、あたしは責任をとれませんのでアシカラズ。

なんだか自分で名づけた雨の中を歩くというのは、

なかなかいい気分ですよ、

濡れながら歩く東京散歩でございます。