夏のお盆の江戸祭りといえば深川の名が挙がります、

その深川の祭りといえばすぐに富岡八幡宮の御輿が浮かびますが、
深川には富岡八幡宮のほかに、
深川神明宮(三年に一度の本祭は8/17に近い金土日)、
宇迦八幡宮(こちらも今年は三年に一度の式年祭)

深川はアタシのオフクロの生まれた土地、なにしろ
無類の祭好きでしたから、多分お盆で町のどこかで
あの世から戻って祭り楽しんでいるはず、

さてと、富岡八幡宮は二之宮御輿の渡御、
深川神明宮と宇迦八幡宮が本祭りとみんなかち合って
しまいましてね、こっちは身がひとつ、さてここは思案の
しどころで、迷い迷って(ここが祭り好きの醍醐味なんですよ)
まだ見たことのない宇迦八幡宮に参じようと六時起きして
やってきたというわけでございますよ。

富岡八幡宮の氏子町内は54ケ町、
深川神明宮は12ケ町、そして宇迦八幡宮は5ケ町と規模はぐっと
小さくなりますが、昔から言うじゃないですか

 さんしょは小粒でピリリと辛い とね。

どうやら宇迦八幡宮には宮神輿がありません、氏子五ケ町の町内御輿
五基による連合渡御が祭礼行列を行うらしいと事前調べを終えて
境内に詰め掛けておりますよ。

さてと、ここは深川夏祭り、各町内の角々で待ち構えていた
水掛隊が一斉にバケツの水を掛け始めると一気に祭気分が
盛り上がるのでございますな。
各町内を練り歩き、大通りに出てくると、待ち構えていたのが
氏子町内の消防隊、隊長の「放水開始!」の合図とともに
盛大な水柱が空高く舞い上がり一瞬にして御輿一団は水浸し、
何度見ても凄い光景でございますな、アタシもこの放水で
カメラが何台か水浸しになりましてね、今年はちゃんと水中でも
写せるカメラを用意してきておりますよ。

消防隊の隊長さんに

「祭の為の放水ですか」とちょいと意地悪な質問をさせていただくと

「いえ、これはレッキとした消火訓練です」

なるほど、腰つきがしっかりとした放水担当者の姿勢を目の前に
すれば十分納得でございますな。なにしろ近頃の日本人は
なんにでもイチャモンを付けたがる御仁が多いのですよ、

「祭に税金を使うな!」なんていいだしかねないですからね、

まったく、祭もおちおち楽しめなくなりますな。

御輿行列がだんだん遠ざかっていきます、

そろそろ仕事場へまいりますか、

夕方は富岡八幡宮 二之宮の宮入りへ駆けつけるといたしますよ。

平成27年8月16日 深川宇迦八幡神社 式年祭にて