いつもなら大好きなジャイアンツの野球を見るための

観覧席が祭りを観る特等席なんです。

広い東京ドームに日本中の祭りを呼んで楽しもうと

始まった ふるさと祭り東京、

伝統の神事あり、東北の祭りあり、阿波踊りあり、

よさこい踊りあり、と日本の祭りの代表のような祭りの

数々が繰り広げられ、祭り好きにはそれはそれは楽しい

時間を過ごすことができるのですね。

本日は 青森ねぶた の登場です、

もう何度かこの場所で観せていただいております、

最近は、関東の各地でも規模は小さくても街の中で ねぶたが

観られるようになりました、それだけ楽しみが増えているのです。

どうやら東京ドームでは照明効果を使った観せる祭りに力を入れて

いるようですね、

しかし、あまりに舞台が大きすぎて、人形ねぶたの大きさが

小さく感じてしまいます、

跳ね人の人たちも元気よく跳ねているのですが、

その元気さが伝わってこないのです、

なにしろ人の姿が豆粒みたいなんですよ、

「ダン・ダ・ダンダン・ダン!」

締め太鼓が響き渡ると、横笛(篠笛)が軽やかな音色を奏でる

跳ね人の身体に付けた鈴の音が シャンシャンと鳴り響く、

「ラッセラー・ラッセラー」

  「ラッセラッセ・ラッセラー」

ああ、祭りは音がいかに大切かが、大きな舞台になればなるほど

痛切に感じるものですね。

特にこのねぶた祭りは、

ねぶた山車の曳手、扇子持ち、太鼓、笛、手振り鉦のお囃子、

跳ね人、そしてあの掛け声のどれ一つ欠けても祭りは

成立しないと思われるほどの一体感に思わず身を乗り出して

しまうのです。

跳ね人の一団の後ろを人形ねぶたがゆっくりと動き出す、

その先頭には扇子を片手にまるで山車の舵取りのように扇子持ちが

踊るように指図を送っています。

こうして上から見つめていると、なんだか神様の視点から

眺めているような気がしてきました。

祭りといえば、集まってくる群衆の中で、

もみくちゃになっていることばかりなんですが、

こうして眺めることに徹していると

だんだん異次元の中に吸い込まれていくようですね。

あの阿波踊りの掛け声に

「踊る阿呆に 見る阿呆 同じ阿呆なら踊らにゃそんそん」

ていうのがありますが、祭りはやっぱり其の中に溶け込んで

しまうことが一番だとつくづく感じるのでした。

今年も数々の祭りを訪ねるつもりですが、

やはり遠くから観るより、その祭りの輪の中に飛び込んで

みたいものですね。

祭りの予告編を見つめていた祭り三昧の一日でございました。

やれやれ、イスに座っているだけなのに、祭りは疲れるものかな・・・