恒例になった「ふるさと祭り東京」に、今年も足しげく

通いつめましてね、

それぞれの夏の祭りを真冬に味わえるというのも

季節を大切にするこの国の生き方には少し反するかとも

思えなくはないのですが、純粋に祭りを楽しみたいという

祭り人がその熱い想いをぶつけてくれば、観る方もやっぱり

力が入るものなんですね。

今年も沢山の祭りに出会いましたね、

盛岡さんさ踊り、高知よさこい、鳥取しゃんしゃん祭り、西馬音内盆踊り、

八戸法霊神楽、牛深ハイヤ祭り、秋田竿燈まつり、御陣乗る太鼓、

沖縄エイサーまつり、そして初めて見つめた 能代七夕天空の不夜城、

石見神楽も印象に残りましたね。

十日間続いた祭りもいよいよ最後です。

同じ盆踊りでも西馬音内盆踊りとは対照的な阿波おどりです。

阿波おどりといえば四国徳島が本場ですが、あの底抜けに明るい

囃子と二拍子の踊りは四国から東京へあっという間に伝わったのは

この踊りを見れば判りますよ。

今や関東の夏は高円寺、南越谷、大和、川崎、神楽坂、大塚、下北沢

など数十箇所で阿波おどりが繰り広げられているのです。

中でも高円寺の阿波おどりは半世紀以上の歴史を刻み続けているのですね。

 弁慶連 菊水連 写楽連 朱雀連 ひさご連 舞蝶連 天翔連・・・

など数多くの連が一緒になってここドームで踊るというのですから

果たしてどのようなパフォーマンスを見せてくれるのか楽しみです。

阿波おどりは街流しと舞台踊りがあるのですが、いつものなら別々の連で

踊るはずのみなさんが総勢250名で一斉に踊りだすというのはあまり見た

ことがありません。

舞台に幕があるわけではなく、地方衆の鉦を合図に笛、三味線、締め太鼓

太太鼓が唸りをあげる、

踊りだした夫々の個性がいつの間にか集団の美しさと激しさを醸し出していく。

「こういう表現方法もあったのか」

ひとりひとりの技量が無ければ集団の技は光らないものです、

それにしても素晴らしい踊りですよ、

多分、ここで踊っている人々は、プロではないのです、

好きこそものの上手なり とはよく聞きますが、

まさにその好きという感情が全ての人を動かしているに

違いありませんですよ。

東京の阿波おどりはいったい何処までいくのでしょうかね。

今年も夏になると各地で阿波おどりが始まるでしょう、

どのような連が、どのように変わるのか、

阿波おどりから今年も目が離せなくなりそうな予感を感じた

祭りの宵でした。